星の王子様
星の王子さまを読んだ。いつの間にか著作権が切れて、青空文庫になっていた。昔、読んだはずだったが、うわばみとバオバブの木くらいしか覚えていなかった。そもそも王子は、花と喧嘩をして自分の星をでてきた、という話なのだが、子供のころ読んだときはなるほど花と喧嘩かあくらいにとらえていたが、今読むとこの花との話はあんまりにも生々しくていやだなあという感じだった。
花はわがままで、自分のために風よけをもってこいだとか、夜はガラスの容器で虫から守れだとかで、そんなこんなで二人は喧嘩をして王子は星を出て行ってしまう。しかし王子はそのことを後悔していて、花の言葉ではなく行動やいっしょにいてくれるということ、自分にとって大切な花であることをうんたらかんたらという感じだったと思う。なんかもうちょい幻想的なおとぎ話的なやつかとおもってたけどこんなよくある痴話げんかの話だったのか、と思った。
自分にとって大切な何かが宇宙の星のどこかにいるから、宇宙に親しみが持てるという考え方はよい。王子は花と別れてきたことを後悔しており、花が自分にとって大事な花であることを理解している。そしてこの星空にどこかに王子の星があって、そこに大切な花がいるということによって星空が笑いかけてくれているようだ、みたいなことを言う。なるほど宇宙や社会や他社一般に対する、非人間的な気持ち悪さはある。私たちは社会的な動物であるのに、社会一般に対して親しみを持つということはとても難しい。しかしだれかと関係をもつことはでき、それは時間を共有したりして、親しくなり、誰かを慮ったり、無事でいてほしいと願うようになる個別的な関係で、そういう関係が社会に一つでもあれば、社会全体に幾ばくかの親しみをもてる、というのは希望である。